講演:人生 100 年時代を生きる
日時 12月2日 11:00-11:50
場所 中央会館
講師 所沢市社会福祉協議会 コミュニティーソーシャルワーカー 山江 芳子さん
(注)本講演は、班長会で行われました。
松山会長からのあいさつ
- 松が丘の55歳以上の人員は1818人(全体:3349人)と多いが、介護認定統計表を見ると80歳くらいまではまだまだ元気な人が多い。
- 埼玉県アンケート(55〜69歳が対象)によると20%が地域デビュー済みと低いが、地域デビューしていない方のうち、前向きな人も約4割いる。
- 松が丘の人口に当てはめると280名ほど。特技を生かした地域デビューをして人生を楽しみ、明るく楽しいまちづくりに貢献するという取り組みが自治会として必要。
- 直接的な高齢者に対する生活支援は自治会では難しいが、地域デビューを通じたまちづくりに参加してもらうためのメニューを対策委員会では検討していきたい。
山江さんの講演
- 日本の現状:2025年問題。昭和22年生まれ = 団塊の世代が75歳に。支え手が減少する中でどのように対応していくかを考えていくことが重要。
- 介護保険の課題:介護保険制度(2000年スタート)、地域包括ケアシステムの構築。
→ 認知症高齢者の増加、権利擁護、制度の狭間。
→ 親の年金で子供を養っているケース = 年金を介護に利用できない。
→ 在宅医療:食事制限など生活面の支援は医療だけでは困難 → 医療と介護の連携必要。 - 介護保険を使うと地域と疎遠になるケースが多い。
→ 介護を受けるだけでなく、地域で自分ができる役割を持つことが重要。 - 職域を生活の中心としていた人たちが退職後地域の一員となる。
→ 地域デビューが望ましい。 - 人助けをしたいと思う人69%だが、地域との関わりのきっかけがないと躊躇する傾向。
- 長生きする要因:BMIよりも運動、禁酒・禁煙も大事だが社会的な人間関係の構築が重要。
- 100歳以上の人口が高い(島根、鳥取)地域はソーシャルキャピタルが充実。
→ 一人で食事している人はうつ病のリスクが3倍高い。 - 男女の違い:(悩み事の解決)女性は身近な人に相談、男性は医師や市に相談する傾向高い。(食事の質)男性は朝食を取らなかったり外食が多いが、女性は誰かと食事をしに行くことが多い。
- 意識的なつながりの機会の創出、多世代・多文化、人間関係への投資、一緒に汗をかく。
→ 幸福は伝染していく。 - 社会関係資本が高い地域は子供の成績が良く犯罪が少ない、地域行事と子供の成長の関連性が高い。
- 病院退院半年後の死亡率:支援者が2名以上いる場合26%、支援者がいないと69%。
- ボランティア活動を通じた地域デビューが重要。自分にできること、やってみたいこと、誰かに誘われて、今行動を起こさないと、という思い。
→ 地域デビューのきっかけとなる。
質疑応答
- 在宅医療の所沢市の現状はどうなのか? 利用率なども知りたい。
→ 市内は6ブロックに分けられ、14の地域包括支援センターがある。医師会などと連携して協議をしている。吾妻地域包括支援センターには、訪問診療してくれる医師は所沢にはいないだろうと意見も寄せられたが、相談員に相談して紹介してもらえるので利用してほしい(吾妻地域包括支援センター大倉さん)。
→ 利用率についてだが、市全体のことに関してはわからない(大倉さん)。
同席された吾妻地域包括支援センターの方の紹介
- 大倉さん:支援をプロから受けるだけでは済まない世の中になってきたが、プロから利用者にお願いできる関係を構築することは難しいので、自分が住んでいる地域環境で関係性を見直して、お願いしたり、お願いされたりできる良好な関係づくりが大事。
- 後呂さん:包括で相談できることもあるが、地域での取り組みの方が進んでいることもある。どのような解決策があるか提案できる場合も多いので、相談してください。
広報担当理事 吉田 泉