6月24日、松が丘Yuiの一緒に考える会 「地域サポート事業の活用を!――日常生活での ちょこっとおてつだい体験報告」を開催しました
<ちょこっとおてつだい体験報告会 52名が参加>
日時:令和元年6月24日(月)14:00-15:45
場所:松が丘中央会館
報告者:藤原敏郎
参加者:松が丘の住民48名 シルバー人材センター2名 吾妻地域包括支援センターより2名(計52名)
1.松が丘Yuiとシルバー人材センターの『地域サポート事業』との関係
・Yuiでは、地域社会内で行われる相互扶助として、「助けてほしい」と「助けてあげたい」をマッチングする「助け合う仕組み」を検討している。
・シルバー人材センターの『地域サポート事業』は実際運営されている具体例(どういう内容で、どういう問題点があり、どのように解決しようとしているか)として、紹介していただき勉強した。
2.報告内容
1.シルバー人材センター
・所沢市シルバー人材センター:「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」に基づき、国・県・所沢市から助成・支援を受けて運営されている公益社団法人 会員(仕事人)約2,300人(松が丘 約30人が登録)
・作業を依頼される方への注意点 ⇒ 会員は、プロではなく、作業に限界があり、専門業者とは差がある。
・会員になって働きたい方の注意点 ⇒ 雇用関係が無い為、仕事中のケガや事故は、労災保険は適用されない。仕事中や仕事先への移動中のケガ等の補償として、独自のシルバー団体傷害保険を適用する。
2.地域サポート事業(ちょこっとおてつだい)
・少子・高齢化により、身の回りの世話や簡単な家事等に、地域の皆様のニーズに応えるための事業。
・住み慣れた自宅や地域で、安心して暮らせるための支え合いの仕事として、 地域に役立てるという意識での仕事。
・松が丘では、地域サポート事業を「ちょこっと」と「ちょこっと+α」の仕事に分けて対応している。
「ちょこっと」は、実際にかかった時間等で精算する簡単なお手伝い ⇒ 調理、掃除・片付け、洗濯、風呂掃除、電球交換、ゴミ出し、買い物等。
「ちょこっと+α」は、現地確認、実施方法の検討、概算見積、取り決め等の事前確認が必要な作業 ⇒ 低木の剪定、草取り、庭の片付け等。
・松が丘でおこなっている地域サポート事業は、「ちょこっと+α」が8割以上を占める。
・利用料金: 1000円~/時間
3.地域サポート事業の課題と解決方針
・仕事の依頼者(高齢者)が、仕事を実施する人と面識がなく、不安で仕事を頼めない ⇒ 仲介者(コーディネーター・斡旋・とりまとめ役)を発掘し育てる。
どうやって? ⇒ 本日お集りの皆さんや地域の皆さんに『口コミ』によって、ご協力をお願いする。
・シルバー登録会員が少ないため、メンバーの人選に時間を要して適任者の選択が難しい ⇒ 会員登録による作業実施者の増員を図る。松が丘の自治会及び各種団体・サークル等へ『地域サポート事業』の説明とPR活動を継続する。
<藤原氏が説明>
<ちょこっとおてつだいの例>
3.参加者の質問、意見交換
○家の中に入ってサービスをするとプライバシーの守秘義務が必要になるが、どのようにしているか?
⇒シルバー人材センターの新入会員の教育でプライバシーの守秘について教育をしているが、守秘義務の誓約書等の文書は今後検討していきたい。また、家に入って作業する場合は複数人で入ることを基本としている。
○ちょこっとサービスをするには、お客さんとの信頼関係がないとできない。まずは、顔見知りになることが重要。
○高齢化社会で困っている、草取り・波板の補修等のちょこっとサービスでは、心のこもった対応をして頂き、作業も丁寧で親切な活動にとても助かりました。
○ちょこっとサービスをするには、年会費2,000円を支払ってシルバー人材センターの会員にならないとできないのですか?
⇒ 年会費1500円、悠和会会費500円(参加自由)を支払ってシルバー人材センターの会員になる必要があります。
○ちょこっとサービスを依頼するには、サービスする場所が所沢市であれば、だれでも、どこからでも(遠く離れている子供から等)依頼できる。
○介護のプログラムとちょこっとサービスの関係は?
⇒ 介護のプログラムで出来ないところを、ちょこっとサービスで対応することになる。
○家庭内の整理では、作業は1時間程度で済んでも、その後のお話等で、トータル2時間くらいを要して作業が終わる場合がある(帰らしてくれない)。この場合には、2時間分の負担をお願いしているが、その後も何度もリピートしていただいている。
○お年寄りの気持ちを理解し、知り合いになる(信頼関係をつくる)には、松が丘クラブ等の団体に参加して一緒に活動しましょう。
4.おわりに
シルバー人材センターが約4年前から実施されておられる『地域サポート事業』は、松が丘では「ちょこっと+α」が庭先回りの仕事を中心に高齢者家庭のために大変うまく機能しているようです。一方、「ちょこっと」は、短時間作業ではあるが(家の中に入るケースが多く)二人での対応となり、費用も2倍かかり、かつ、少ない会員での対応に苦労されているようです。
この「ちょこっと」をもっと活発に住民間で行えるような「信頼関係」を築いてゆくことが、Yuiの役割であると再確認しました。
「助けてほしい」と「助けてあげたい」をマッチングする仕組み作りを、『地域デビューの推進』を目指す所沢松が丘自治会や地域包括支援センターの協力のもとに、推進していきます。
松が丘Yui 共同代表 小林義一・岩本哲夫